プレートテクトニクスによれば [海洋・ぺレート・大陸]

海嶺で生産された海洋プレートは、海溝で大陸プレートの下に年数センチメートル程度の速度で沈み込む。

この沈み込みに伴って、沈み込む場所に凹地ができ、そこには密度の小さな新しい堆積(たいせき)物がたまる。

こうして、海溝が形成され、海溝付近に負の重力異常帯が生ずる。

沈み込んだ海洋プレートは冷たいので、海溝周辺の熱流量は小さい。

さらに、沈み込む海洋プレートと、大陸プレートおよび大陸プレートの下のアセノスフェアとの間に生ずるひずみが地震となって解放される。

地震は、沈み込む海洋プレートの上面付近に集中するため、震源は海溝から大陸側に向かってしだいに深くなる。

このように、プレートテクトニクスは、弧状列島が有する諸特徴の相当部分を合理的に説明できるが、未解明の部分も残されている。

たとえば、火山活動の成因、外弧・内弧および縁海などの形成機構については、定説はない。

いずれにせよ、弧状列島の形成が、プレートテクトニクスが示す海洋プレートの沈み込み過程と密接に関連していることは確かであるが、このことは、現在みられる弧状列島が、現在の海洋プレートの沈み込み過程でのみ形成されたということを意味しない。

一般には、複数の異なる沈み込み過程を経過する長い歴史のなかで形成される。

日本列島を例にとれば、本州は元来の意味で明瞭な弧状列島であるが、構造上活動的な弧状列島ではない。

現在活動的な弧状列島は、東北日本‐伊豆‐マリアナ弧と、西南日本‐琉球弧の二つに分かれている。

これは、数千万年前の中生代白亜紀末期まで活動的な弧状列島であった本州が、遅くとも2500万年前の新生代新第三紀初期ごろからは、新たな二つの活動的な弧状列島に解体され始めたという歴史によっている。

この歴史は、プレートの沈み込み過程の変遷に帰因するものと考えられている。
update:2010年02月01日